離婚後の子の養育に関する民法等改正(共同親権等)について

更新日:2026年02月24日

改正法の概要

令和6年(2024年)5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部改正法が成立しました。

この改正法は、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権(単独親権、共同親権)、養育費、親子交流などに関するルールが見直され、令和8年(2026年)4月1日に施行されます。

改正法のポイント

1.親の責務に関するルールの明確化

※親権や婚姻関係の有無にかかわらず、親の責務として明確化されています。

(1)こどもの人格の尊重

こどもが心身ともに元気でいられるように育てる責任があります。こどもの利益のため、こどもの意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。

(2)こどもの扶養

父母はこどもを養う責務があります。養う程度は、こどもが親と同程度の水準の生活を維持することができる水準(生活保持義務)でなければなりません。

(3)父母間の人格尊重・協力義務

父母はこどもの利益のため、互いに人格を尊重し、協力しなければなりません。

次のような行為は、この義務に違反する場合があります。違反した場合は、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、違反内容が考慮される可能性があります。

<義務違反の例>

・暴力や脅迫、暴言等の相手をこわがらせるような行為

・他方の親により、こどもの世話を不当に邪魔すること

・理由なく無断でこどもの住所を変えること(暴力や虐待から逃げるための転居を除く)

・約束した親子の交流を理由なく拒むこと

(4)こどもの利益のための親権行使

親権(こどもの面倒をみたり、こどもの財産を管理することなど)は、こどもの利益のために行使しなければなりません。

2.親権に関するルールの見直し

(1)父母の離婚後の親権者

離婚後の親権について、父母の一方のみを親権者と定める単独親権のほかに、父母双方を親権者とする共同親権も選択可能となります。

(2)親権の行使方法(共同親権の場合)

・日常的な行為(食事や服装を決めること、短期間の旅行、予防接種等)については、父母のどちらかで決めることができます。

・こどもの転居や進学先の決定、心身に重大な影響を与える可能性のある医療行為の決定やこどもの財産管理等については、父母が話し合って決めることができます。父母の意見が対立するときは、家庭裁判所で父母のどちらかがその事項を決めることができるようにする裁判を受けることができます。

・暴力や虐待から逃げるために引っ越すことや病気やケガで緊急の治療が必要な場合等は、父母のどちらも1人で決めることができます。

(3)監護についての定め

父母が離婚するときは、こどもの監護の分担について定めることができます。共同親権を選択した場合であっても、一方を「監護者」と定めることで、こどもの監護をその方に委ねることができます。

3.養育費の支払確保に向けた見直し

・養育費の取決めに基づく民事執行手続きが容易になり、取決めの実効性が向上しました。

・離婚時に取決めをしていなくても、離婚のときから引き続きこどもの監護を主として行う父母は、他方に対して一定額の「法定養育費」を請求することができるようになります。また、法定養育費の支払いがされないときは、差し押さえの手続きを申し立てることができます。

※法定養育費は、離婚後もこどもの生活が守られるよう設けられた、養育費が決まるまでの暫定的・補充的なものであり、父母間で取り決めるべき養育費の標準額や下限額を定めるものではありません。

・養育費に関する裁判手続きをスムーズに進めるため、家庭裁判所が当事者に対して収入情報の開示を命じることができるようになります。また、養育費を請求する民事執行の手続きにおいては、地方裁判所に対する1回の申し立てで財産開示手続、給与情報の提供手続、給与債権の差押さえ手続きを行うことができるようになります。

4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

・家庭裁判所の手続き中に親子交流を試験的に行うことができます。家庭裁判所により、こどもの利益を最優先に考慮し、試行的実施を行うかを検討します。

・父母が婚姻中に別居しているときの親子交流についてのルールが明確化されます。父母の協議により定め、協議が成立しない場合は、こどもの利益を最優先に考慮し、家庭裁判所の審判等により定めます。

・父母以外(祖父母等)との交流に関して、こどもの利益のために父母の離婚後も祖父母等との交流を継続することが望ましい場合は、家庭裁判所により父母以外の親族との交流について定めることができます。

5.財産分与に関するルールの見直し

・財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されます。

・財産分与において考慮されるべき要素が明確化されます。

・裁判手続きの利便性が向上します。

6.養子縁組に関するルールの見直し

・養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかについて明確化されます。

・養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続が新設されます。

その他詳細について

民法改正に関する詳細については、以下のリンクからご確認ください。

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